ありのままの あなたで

不登校 ひきこもりは 家庭の宝

過保護 必要なことだよね

 

不登校・ひきこもりで いいんだよ NO.4

 

「過保護と過干渉」について書くと言いながら、一か月半が経ってしまいました。

パソコンが壊れたこともありますが、実はどう書こうかと迷ってもいました。

 

皆さんは、「スポック博士の育児書」というのをご存じですか?

アメリカの小児科医「スポック博士」が唱えた子育て法で、昭和41年に日本語版が出

そうです。若い方はご存じないと思いますが、お母様方ならご存じで、それによって

育てられた方もあるかもしれません。

 

私も子育て中 凡その内容を聞きました。

「子どもが泣いても抱かない。泣き癖がつくから。」

「3か月以降になったら、夜泣きしても放っておく。子どもの自立を妨げるから。」

「4~6か月で早期離乳し、母乳よりミルクを与える。

 おっぱいに甘える癖がつくから。ミルクのほうが栄養価が高いから。」

などが、記憶に残っています。(記憶なので、ごめんなさい。でも、ネットで見るとや

はりそのようなことが載っています。)

 

私は、「スポック博士の育児書」は読みませんでしたが、それが、バイブルのように扱

われ、日本の育児書にも大きな影響を与えていたようです。

そして「スポック博士の育児書」には乳幼児の画一的な標準発育モデルも示されていま

した。

それが、母子手帳にも採用されており、母親の子育ての参考にされました。

核家族化してきたころで、初めて子育てをする親たちが育児書にかじりつき、自分の子

どもがその通りに育っていない、自分の子は発育が遅い、異常ではないのだろうか、自

分の子育てがおかしいのではないかと、悩む人も出ていました。

子どもは、一人ひとり違って、発育が早い遅いがあって当然なのだし、子どもにも得手

不得手があって同じようにできないことも当然なのに。

育児書は あくまでも参考なのに。

 

ですから、現在30代、40代の方は、少なくともその影響を受けた子育て法で育てられて

いるのです。

「子どもの自立」を促しているようですが、アメリカで女性の社会進出により「自分が

楽をしたい」と流行ったものが、そのまま日本に入ってきて、日本の子育ても惑わされ

てきたのです。

「子どもの甘えは自立にとってよくない」とされてきたのです。

 

親は「自分が育ったように、子どもを育てる」

だって、自分が育てられた方法しか、子育ての方法は知らないのですから。

だから、若いあなたも、少なからず「スポック博士の育児書」に影響されているかもし

れません。

 

実際に「子育て」を経験したことのない「男性が書いた育児書」

今思えば、可笑しいですよね。それが、全世界の母親を惑わし、育児に影響を与えてし

まった。

 

 

ここからは、私の持論。

人間の赤ちゃんは、他の動物に比べると「超~未熟児」で生まれてきますよね。

草食動物の赤ちゃんは、生まれてすぐに立ち、歩き始める。

肉食動物でも、自分からお母さんのおっぱいを探して飲む。

 

ところが、人間の赤ちゃんは何もできない。

ただ、泣いて自分をアピールするだけ。

「お腹がすいた。」

「おしっこが出た。気持ち悪い。」

「眠い。」

「怖い。」  などなど

 

それを、世話をして 守ってあげることができるのは

そう、親ですよね。

温かく抱かれてお乳をもらい

母親の愛情と 心地よい心臓の鼓動で安心して眠る。

 

自分の足で自由に動き回り

自分の手で自由にいろいろできるようになり

自分で物事を考えることができるようになるまで、

親が見守り手を貸してあげる必要があるのではないでしょうか。

他の動物以上に

「無償の愛」と 「大きな保護」を必要として生まれてくるのが、人間だと思うのです。

 

子どもが甘えてくるのは

自分のことを見ていてほしいとき

自分の話を聴いてほしいとき

不安だから、頼りたいとき

まだ上手くできないので、手伝ってほしいとき

一緒にいて遊んでほしいとき(子どもは遊びながら覚えていく)

自分ができるようになったことを認めてほしいとき

などなど いろいろあると思いますが、

子どもにとって必要なときだと思うのです。

 

子どもが甘えたいときに 甘えさせてあげるのは大切だと思うのです。

甘えられなくては 不安が残ってしまいます。

「過保護」と思われるかもしれませんが、「子どもが甘えたいときに甘える」

これは、必要なこと。(池川明先生も言われています。)

 

それを、甘え癖がつくからとか

今、忙しいからとか いって

子どもが甘えることができなかったら

子どもは「安心感」がもてず、寂しく不安定な心のまま育ってしまいます。

 

親に守られ「安心感」をもった子は

そこで満足して「外の世界」へ羽ばたいていくことができるのです。

ここで初めて「自立」ができるのです。

 

これは、舛田先生などフレンドスペースの親の会で何時も聴くことですが、

「存在を丸ごと受け止められ、愛され守られてきた子は外の社会に出て、困難なことに

あっても、乗り越えていくことができる」

それは、

「心の居場所があるので 何かあっても安心して頼るところがあり、

 大丈夫と思えるから。」

 

「心に居場所がなく 不安定な子」は頼るところがないので、

学校で困難なことに出会うと不登校になることもあるのです。

 

 

だから「過保護」は問題がなく、

甘えたいときに甘えさせて満足させてあげることは 必要なのです。

 

「過干渉」というのは

子どもが甘える必要がないときに、親が先走ってやってしまうこと。

 

親が勝手に心配して 子どもがやろうとしていることをとってしまったり

子どもの思いを大切にせず、自分の考えを押し付けたり

子どもの前にレールを敷いて その上を走らせようと思ったり

 

すると、親がいなくては 何もできない子になったり

親や社会に反発したりして

「自立」できない子になってしまいます。

 

「過保護」と「過干渉」は全く違うのですね。

 

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 図(フレンドスペース、SCSカウンセリング研究所 舛田宏子先生のお話より)

「心の成長」の図です。

乳幼児の時期に愛情をいっぱい受けて育った子は、自己肯定感が高く自信をもっているので、社会に出て何か困難にあっても、そのまま進んでいけますが、土台となる愛情を感じずに育った子は、自己肯定感が低いので自信がなく、困難があると家庭に・乳幼児期に戻ってしまう。これが、不登校・ひきこもりだそうです。

 

長くまとまりのない話になってしまい、すみませんでした。