娘の高校進学
岐阜は県立高校の方が優秀ということで
特に岐阜５校という ５つの進学校に入ることを皆が目指しています。
（今は高校も多様化し 私立も進学校としてのカラーを打ち出していますが。）
娘は ５校に入るだけの成績をとっていましたが
進学塾や 夏期講習などの受験勉強はしませんでした。
選んだのも５校ではなく 家から近い隣の市の高校。
（我が家は 岐阜市の端で 岐阜市の中心部にある５校より通うのに近いのです。）
娘は近いことを理由に挙げていましたが
実は 「勉強・進学」ということに 嫌な思いをもっていたようです。
夫と兄の影響でしょうね。
私も娘の思いを聞き入れました。
夫も 兄のことがあるので 反対はしませんでした。
そして、娘は自分の希望通りの高校に入りました。
しかし、待っていたいた現実は 大学入試・進学への高校のこだわり。
入学式の校長の祝辞が
高校生活を 楽しく有意義に 自分の未来の基礎を築く ということなどではなく
大学進学を目指して 学業に励むこと
校長や学校に 岐阜５校に負けない進学率を上げたいという思いがあったのです。
娘は入学式を終えて 落胆していました。
中学校の進路指導と言えば 偏差値でどこの高校なら入ることができるか
娘の頃は少しずつ高校も多様化してきてはいたけれど
普通科高校（進学校）・職業高校（就職）ということになってしまうのです。
娘の選んだ高校も 普通科だったから 進学を目指すのですが
「入学式の校長の話に すぐ受験はないよね。
これからの高校生活を楽しみにしているのに！」
自分の高校入学のときに 校長が何を話したか
兄の入学式のときに 校長が何を話したか
私は覚えていませんが （自分自身５校だったので 大学進学は当然という感じで。）
何も疑問を感じず 学生時代を過ごしてきてしまった私。
娘にそう言われて 確かにそうだよねと思ったのです。
娘にはそれだけ 勉強・受験に対するアレルギー反応があったわけです。
自分らしく生きたいという思いがあったわけです。
悪いことは重なるものです。
隣の市の高校に行ったことで 友だち関係も難しかったのです。
何かもう同じ市での友だち関係ができていて
娘はよそ者という感じで その中に入っていけなかったのです。
勿論同じ中学から行った子もあったのですが、
クラスが離れてしまって思うようにいかなかったようです。
高校は 多くの中学校から集まるので
友だちは一からつくっていくものと思っていた私ですので
ここも大きな誤算でした。
何で もっと高校についてよく調べてあげなかったのだろうと後悔しました。
偏差値で決めるのでは無く 高校の方針をもっとよく知ること
隣の市の高校について もっとよく調べること
でも、あの頃の進路指導はそれで終わりで 疑問にすら感じませんでした。
娘は 学習についても魅力を感じず 友だちもできず
つらい高校生活を送りました。
救いは 私と娘の間にできていた信頼関係でした。
娘は 学校での辛いことを 私に吐き出すことができ
私も そうなんだね。そうだよね。と話を聞き
休みたいときは 休ませました。
私は仕事があっても 娘が体調が悪いときは 送り迎えをしました。
土曜日は 必ず仕事の後に娘を迎えに行き 二人でランチをしてから帰りました。
もう一つの救いは
３年生になったとき
昨年留年した子と偶然同じクラスになり
友だちのいない者同士 同じような思いを抱えている者同士
仲良くなれたことでした。
娘は自分が行きたいと言った高校なので 夫に対しても意地もあったのか
「不登校したら お兄ちゃんみたいに大変になるから。」
と、時間数を計算して 単位だけは落とさないように考えていました。
（こちらが選んで無理に行かせた高校なら 親のせいにして完全に不登校ですよね。）
そんなことで、不登校傾向でありながら 無事卒業できました。
勿論 大学進学はせず 専門学校の道を選びました。
入学したときの成績はトップクラス 卒業はギリギリ (笑´∀｀)
在学中から 好きなグループやロックバンドのＣＤを聴き ライブに行き
そこで友だちをつくりました
コミックも好きだったので コミックマーケットにも行き
ライブ関係の友だちとのサークルで 自分でも出版していました
高校以外での楽しさを見つけて 生活していました。
その資金を貯めるために バイトもしていました。
学校が全てではないよね。
自分自身の大切な人生だからね。
