ありのままの あなたで

不登校 ひきこもりは 家庭の宝

ひきこもりと遊びとアルバイト

久しぶりの 息子のひきこもり脱出記 NO.20

しばらく、自分のことばかりだったのでごめんなさい。

 

フレンドスペースへ通えるようになって、友だちができて、彼女もできて。

自動車免許をとって。

でも、息子が「社会的ひきこもり」なのは、変わりません。

 

何故なら、フレンドスペースは居心地のよい家庭と同じだからです。

ひきこもりの当事者を理解し守ってくれるところだからです。

一般的な社会とは違います。

(自動車教習所に行っていたときは、何とか社会に入っていきましたが)

フレンドスペースで、元気になったとしても、まだまだ社会に適応できているわけでは

ないのです。

 

若者たちは回復してくれば、自然に働きたいという意欲がでてきます。

ですから、フレンドスペースは近所のスーパーマーケットなどにお願いして、アルバイ

トの勤め先を紹介もしてくれました。(息子はそれには参加しませんでしたが。)

 

でも、ひきこもりの若者が働き出すのは大変なのです。

ひきこもっていて、体力も落ちていますし、時間に縛られて動くことも難しいです。

何より、対人関係が苦手でコミュニケーションがうまくとれません。

すごく緊張します。

そうなると、始めは頑張っていてもすぐに疲れてしまい、結局は長続きしないのです。

 

世間の人は、ダラダラしているなら、バイトぐらいしろと言いますが

決して怠けでもわがままでもありません。

身体と心がついていかないのです。

 

息子も、友人や彼女がアルバイトを始めたので、アルバイトに興味を持ち始めました。

もうひとつアルバイトに興味をもった理由は、元気が出てきたので、遊びたくなってき

たからです。

友人や彼女と遊ぶこと。

趣味を楽しむこと。息子は趣味が多いのですよ。

自動車・鉄道模型・熱帯魚・音楽鑑賞などなど 勿論ゲーム・漫画などもあります。

遊ぶためには そう、お金が必要!

遊ぶお金まで親に頼りたくない!

遊ぶことは誰にも気兼ねせず自由のやりたい!

 

それまでは、遊びや趣味に必要なものは、欲しいというものは,

全て私が出していました。

しかし、それで心ゆくまで楽しく遊ぶことができていたかというと、

そうではないのです。

心身ともに元気がないのですから、遊ぶことすらできなかったのです。

せっかく、買ったのに。

遊ぶことすらできない人間が、勉強したり働いたりできるはずがないのです。

 

 

 

ここからは、息子の講演会から

 

「遊び」と「小遣い」の効用

これは、息子の持論なのですが。

 

ひきこもりは「生き直し」の機会 ということから考えると 

不登校 ひきこもりになる以前の生き方・考え方には無理があった。自分を責め、自信

を失い、辛いだけの人生を送ってきた。

そこで、ひきこもって一旦肩に掛かる荷物を下ろし、傷つく前の幼い頃に立ち返って人

生をやり直すつもりで再出発を試みる。

 (だから、カウンセラーさんは 不登校 ひきこもったときの年令分と同じ年月が、

  立ち直るまでに必要と言われます。)

 

そこで、「遊び」と「小遣い」の効用

 

◆「働かざる者食うべからず」という発想は論外!

   そもそも好き好んでひきこもっている訳ではない。

    ・第一、赤ちゃんや子どもは、働いているから母乳を飲めたり、食事を食べた

     りできる訳ではない。

    ・ひきこもりは、子どものころに戻って生き直しをしているのだから。

◆働く前に遊ぶこと

  遊ぶ前に働いた者など存在しない。

    ・子どもは働く前に遊びを覚える。遊びを通じて楽しさを知り 生きる意欲を

     得る。

    ・遊びや趣味への投資という「消費」を経験することで、生きることの楽しさ

     や、楽しむために必要な資金を「稼ぐ」ことの必要性に気づく。

    ・衣食住は消費であり、「稼ぐ」ことが自然となってくる。

◆心身の健康を取り戻せば、自然と働きたくなる。

 

これは、息子が体験から得た実感なのです。

車を得て、自由に動き回ることができるようになったのも、

   息子にとっては+に働きました。

息子はこうして、アルバイトができるようになったのです。