やりたいことを見つけた息子
息子のひきこもり脱出記 NO.37
半月ほど 息子の引っ越しをはじめ いろいろとイベントがあって
久々のひきこもり脱出記です。大詰めに近づいてきました。
勉強 司法試験が全てではない。外の道もある。
バイトで 自分を認めてくれる人 それは 勉強ができるなどと一部分のことでなく
自分という人間 人柄を認めてくれている。
不登校 ひきこもりは 自分が原因ではなかった 自分が悪いのではなかった。
親父の世間体に 振り回されていたのだ。
ありのままの自分でいいと 分かっていながら
自分も親父と同じ世間体や男尊女卑の考え方に支配されていた。 など
法科大学院を出て 司法試験浪人生をしている間 息子に色々な気づきがありました。
さて、最後の司法試験も 権利があるからそれを行使すると
受からないことは分かっていても 勉強もしないまま受けに行きました。
これも 周囲にどう思われようが別に構わない と
世間体から抜け出して行動できたことと 息子は自分で評価しています。
今までは それなりに 自分の目標があったのですが
司法の道がだめとなると 自分は何をしたらいいのだろう
一応 自分のように 苦労している人を 助ける仕事をしたい
少年問題を支援できる仕事・・・
臨床心理士は 本人の心を支えることはできても
それを 支える周囲のことについては 支援することができない。
しかも、臨床心理士は もう一度心理の勉強を一から大学で学び
大学院にも行かなければならない
少なくとも 3~4年はかかる。
自分の年齢を考えると それは・・・
そこで、息子が見つけたのが「社会福祉士」
これは 福祉を色々コーディネイトできる仕事
困っている本人にも寄り添い 心理面だけでなく
相談機関や治療機関などと結んで考え 就労にも結び付けていく
本人の自立を支援していく仕事
自分で真剣に考えて 見つけた資格・仕事です。
しかも、大学を卒業していれば
1年間で資格をとれる 夜間の専門学校も見つけたのです。
そして、色々な相談機関を結んだりするときに
法律も必要になってくるときがあるので 学んだ法律知識も生きてくる。
私は不勉強で このような資格があることさえ知りませんでした。
私が先回りして考えなかったと言えば 格好はいいですが・・・
普段は司法試験の勉強もできず ダラダラ過ごし
自分の好きなバイトにだけは行っている
親からみると そんな生活を送っているようにしか見えなかった息子。
でも、自分の将来のことは
自分が一番悩み 一番真剣に考えていたのです。
ただ、私が親として良かったと思うことは
息子の鬱状態を理解し 息子のことを信じて見守り
余計なことは言わなかったことです。
ごく普通に息子と接し 会話をしてきたことです。
自分が 不登校 ひきこもりを経験すると それを生かして
臨床心理士やカウンセラーを目指すという方が 多くいらっしゃいます。
息子は 高校を卒業したときに
「自分の経験だけで 人の相談にのるなんて 自分にはできない。」
と、心理や福祉の道は選びませんでした。
しかし、今、こうして 福祉(心理も含めて)の道を選んだ息子
遠回りしたように見えますが
法学部で学び始めてからの12年間で
いや、その前の不登校ひきこもりを含めて25年間で
多くを体験した結果 一番自分に適していると思うことを見つけたのです。
不登校 ひきこもりは 息子にとって
何一つ無駄なことはなく 貴重な体験だったのです。
机上の学習では得られない
素晴らしいことを身につけたのです。