ありのままの あなたで

不登校 ひきこもりは 家庭の宝

息子と鬱とADHD

息子が就職試験でクレペリン適正検査を受けたそうです。(最近では珍しい?)

その結果、

「こだわりがあると出ている。

   何か心当たりがある?どんなことにこだわるときがある?」

と、聞かれたそうです。息子は、

「自分が何か上手くいかなかったとき、

   それにいつまでもこだわってしまうことがある。」

と、応えたそうです。

 

また、

「人がやったことに対してはあまりこだわらない。」

とも応えたそうです。

「これにこだわると言ったら、人のなかで働くのにマイナス要素として捉えられてしま

うから、上手いこと応えたでしょ。」

と、そのときの対応を話してくれました。

 

確かに息子は自己肯定感が低いので、上手くいかなかったり忙しかったりして思うよう

に物事が進まないと心配になってしまい、必要以上に焦ったり自信をなくしたりしま

す。

今まで息子は、肝心なときに心配になると物事に集中できなくなり焦ってますます泥沼

にはまり、鬱状態になるということを繰り返してきました。

 

息子は子どものころから、

少し落ち着きがなく集中ができないため気が散り失敗をする。

好きなことには結構のめり込み、周囲に気が配れない。

自分の考え方がありそれを主張しても、周囲にはそれが理解してもらいにくい。

自分の時間の流れ(ゆっくり)があり、周囲に合わせることが苦手。

整理整頓が苦手。(これは強迫神経症になり、整頓しないと落ち着かないようになった

が、上手くはできないのです。)

運動が極端に苦手でぎこちない。

物知りでお喋りで、自分のペースで話して興味が移るため話が飛ぶ。

(知らない方が少し聞いているなら、一見賢そうに見える。)

等々、ADHDの傾向がありました。

 

息子の子ども時代は、軽度発達障害が取り上げられ始められたころで、私もはっきりし

たことは知りませんでした。

そのころから、色々な本を読んだり研修会に参加したりして、

もしかしたら息子もADHD? アスペルガー?と思い始めたのです。

4年生のときの担任からも1学期には、なっていないというようなことを言われたので

す。しかし、2学期には息子の良い面も認めて下さり、

「この子は黒柳徹子さんが行ったような学校があったら、伸びるでしょうね。」

と言われました。

6年生の知能検査では、

「この子が何故?と信じられないけれど、数値が極端に低い。」

と言われたのです。(これは私が同業者なので教えてもらえたのですが。)

ということは、やはり軽度発達障害的。

私もそう思ったのですが、そのころの社会ではまだまだ知名度が低かったので、夫など

家族に言うこともできませんでした。

どこからが軽度発達障害なんて、線引きもできませんし。

私に詳しく説明するノウハウもありませんでしたし。

夫が今まで以上に焦って、間違った対応をするのではないかと。

そのころは、良い対応の仕方もまだはっきりしていませんでしたから。

 

息子には2・3年前にその話をしました。

息子自身はやはり身に覚えがあるというか、

そういう傾向があるとやはり感じていたようです。

でも現在、生活していく上でそこまで支障があるわけではない。

しかし、いざというときには支障がある・・・

 

今回、クレペリンの結果を聞いて、

病院で主治医にその話をしたそうです。

そして、ADHDの簡易検査を受けてみると

「明らかにADHDですね。」

と言われたそうです。

そして、うつ病の薬を変更。

すると、その薬が効果的で、無用の焦りが減って冷静になれたそうです。

 

この息子の話を聞いて、

息子が自己肯定感が低く 不登校ひきこもりをしたのは、

夫や周囲から受けた無理解と思ってきたのですが、

それはADHDの二次的障害であり、息子にはより強く感じられたのではないかと思っ

たのです。

鬱病ADHDの二次的障害だったのですよね。

 

それを考えると、

医者に相談するまでのことはない、そこまでのことではないと思っていた私ですが、

息子は私の思い以上に苦しんできたのでは?

もっと早く対策をしてあげることができたら、

息子は今までこんなに苦しむことはなかったのではないかと思ったのです。

 

でも、今更考えたってしかたない。

今だから、そういう理解があるわけで、あのころはそういう時代ではなかった。

今、分かったのだからこれからきっと良い方向へ向かう。

息子がやりたいこともはっきりしたのだから。

 

今まで、いろいろ考えてきて、行動してきて

息子も私も確かに成長してきた。

今までの体験は、決して無駄ではなかったし、私たちの身になっている。