ありのままの あなたで

不登校 ひきこもりは 家庭の宝

不登校のきっかけ

息子のひきこもり脱出記 No.5

 

中3になって、息子のダラダラは相変わらず

4月の終わりか、5月の連休後か いつだったかは覚えていませんが、息子が学校へ行く

のを嫌がり欠席をしました。

訳を聞いてみると、

「席の後ろの子たちに、いやなことをされる。」

ちょっといじめ的なことかなと、担任に相談しました。

担任は早速、その子たちに話をしてくれました。

その子たちのなかの中心人物は、元々塾で一緒の子で息子とは結構親しかったようです。

ですから、その子は遊び半分で息子がそんなに嫌な思いをしているとは思っていなかっ

たと謝ってくれました。

すると、その後はまた通学を始めましたが、そのときのことを息子は 後から、「張り

詰めた糸が切れたような感覚を覚えた。」と言っています。

 

 

そして、修学旅行。

各係に分かれて、修学旅行についての話し合い。

細々と約束事を決めようとする委員達。

息子は、「大筋を決めれば後はそれぞれが判断すればいい。」と意見を言ったそうです

が、それは受け入れられず、かえって委員会の議事を乱す者と見られ、叱られたそうで

す。(私は息子の言うことが最もだと思うのですが・・・)

息子は、「教師から見ても自分はダメで、学校にも居場所がないのだと、自己嫌悪を感

じた。」そうです。

 

その結果、修学旅行後、息子は完全な不登校となりました。

「学校で居場所がない。」

「家でも認めてもらえていない。」

どんなに苦しかっただろうと思います。

 

でも、そのときの私は、その息子の気持ちを受け止める余裕がありませんでした。

ただただ、どうすれば学校へ行ってくれるだろうと考えていたと思います。

 

息子を置いて仕事に行こうとすると、涙が止まらず、休む連絡を入れてただただ車を走

らせていたこともありました。

悲しくて、実家を頼って話を聴いてもらいに行きました。(夫のことは以前から話して

いましたので、私の思いは分かってくれましたし、息子が不登校になっても、この状態

では仕方ないと理解してくれましたから。)それは、私にとって幸せなことでした。苦

しい気持ちを打ち明けられることは、救われます。(誰にも相談できず、一人で悩んで

いる方もありますよね。)

 

 

仕事を辞めて、息子と向き合おうかとも思いました。

しかし、それはかえって息子を苦しめるかもしれないと思いとどまりました。

小さい子で、母子分離ができていないとか愛着障害とかあるなら、子どもは喜ぶでしょ

うが、中3の息子にとっては、「俺の不登校のせいで、母親が仕事を辞めた。」と、ま

た自己否定することになるだろうと思ったからです。

 

その後、私も覚悟ができて、息子と向き合えるようになってきました。

でも、学校へ行って欲しいという気持ちはありました。

 

 

不登校のきっかけは、ちょっとしたことです。ただの出来事でしかすぎません。

その奥に、もっと深いものがあるのです。

その奥にある子どもの気持ち、親のあり方、大人のあり方を考えなくてはいけないと思

っています。