ありのままの あなたで

不登校 ひきこもりは 家庭の宝

心で抱きしめて

2月3日(土) 節分の日

 今年初めのフレンドスペース大阪センターが主催する 親子の絆カウンセリンググループワーク(名古屋開催)に参加してきました。月2回(第1.第3土曜日)開催されます。二人のカウンセラーさんが交代で講師をして下さいます。

 

 第1土曜日の講師は桝田宏子先生(フレンドスペースカウンセラー SCSカウンセリング研究所 代表 カウンセラー)で長年私たち親子のカウンセリングをして下さっています。http://www.scsself.com/counseling

 

  フレンドスペースの歴史は古いです。1990年代後半から多くなった 家から出られない若者を 当時フレンドスペースの代表であった 富田富士也先生が「ひきこもり」とネーミングしてそれが一般化されたようです。

 富田先生は多くの若者や家族と関わり、「ひきこもり」の脱出には家族のあり方が大切であると多く講演会を開き 本も多数出版されています。(フレンドスペースは今はかなり衰退してしまっていますが、当時は富田先生の講演会はすごかったです。その講演を聴いてフレンドスペースの門を叩き、桝田先生のカウンセリングで息子が通いたいと言いました。)

 その後、富田先生はひきこもりを生まないためには 幼児からの家庭教育が大切であると 「子ども家庭フォーラム」を主催されています。講演会は今も全国各地で行われているようです。

 

 

前置きが長くなりましたが、

桝田先生のお話を紹介します。

「必ず解決するという根拠がある 幼い頃の状態に戻る」「回復する環境を整える」

長年、ひきこもりの青年たちと家族と共に歩んできて得たことを自信をもって言われています。

 

設立当初行ってきた 「カウンセリングや心理学の〇〇療法 などで その子を治す」では表面的なものであり心の奥には届かないことが分かってきた。 

「直したものは ぶり返す 安らぎから治ったものは ぶり返さない」

だから、親が大切 無条件肯定が大切

 

 親が子どものことを無条件肯定(長所短所それぞれあるけれど、得意不得意それぞれあるけれどそれが全てあなた あなたはあなたのままでいいんだよ。)できると 子どもが安心してひきこもることができる すると 少しずつ子どもの心が癒え 本音が出せるようになる いい子で我慢していた生きにくさを出せるようになる 子どもが自己肯定でき自信ももてる・・・そして自分から動き出す。動き出しても すぐには学校や職場というわけではない。いろいろなことをやってみて 上手くいかないこともある それでも見守っていると 子どもがちゃんと答えを出してくる。

 青年たちが見事にそれを証明してくれています・・・と。

 

 これは、我が家でも言えることです。フレンドスペースに通い、カウンセリングを受け、精神科にも通い、通信制高校も卒業。大学に進学。本人も親もやれやれ。大学が神奈川県であったこともあり、フレンドスペースもカウンセリングも卒業。本人も大学生活を楽しんでいました。

 しかし、表面的な回復でしかなかったわけです。父親が無条件肯定ができていないので、「認められ続けていなければ安心できない。」との思いから、司法試験に失敗したらと 困難なことにぶつかり不安になったときにぶり返してしまったのです。

 息子はいい子で、父親に自分の思いをぶつけることができなっかたのですが、やっとそれができて、今、新しい道に歩み出そうとしています。

 私はずっと 息子のことを見守ってきました。

 

 ひきこもりが長引くかは その子の傷つき具合や生きづらさをどの程度感じているかにもよりますが、

 家族みんなが無条件肯定できているかにかかってくると思うのです。

 誰か一人でもそれができていれば歩み出せますが、全員ができていれば家庭が安らぎの場になって 子どもの心の問題の解決は早いと思います。

 でも、「育ち直し」をする必要あるので、不登校やひきこもりが始まった「年」と同じ年月がかかると、フレンドスペースでは言われてきました。

 我が家の場合、15才で不登校。26才で大学に入りましたから、11年。少し早く立ち直ったと思ったのですが、ぶり返し。ぶり返して6年。計17年。通算するとなんと23年。

 どうか、皆さん。家庭が子どもの安心できる居場所になるように 無条件肯定を大切にして下さい。何があってもあなたの大切なお子さんなのですから。

 

今回の講習のテーマは「親が生きる目標を定める」でした。

参加者全員で 子どもに対して自分が心掛けていることを出し合い、これからの「目標」を考えていきました。

・子どものこころに寄り添う

・子どもの要求に気持ちよく応える

・子どもを信じる

・子どもの話を聴く(聞くではない)

・無条件の肯定的関心を寄せる

・子どもを心で抱きしめる

などが出て、私が今後目標としていきたいことは

 「心で抱きしめる」ということです。

小学生くらいの子なら、本当にぎゅっとハグできますが、大きくなった子にはなかなかそれは難しい。だから、「心で抱きしめる」というのはステキなことだと思いました。

「大事な私の子ども」と思って抱きしめると、優しくなれるそうです。そうすると、感受性の豊かなひきこもりの子たちは それを感じてくれるでしょうね。